秩父御嶽神社(ちちぶおんたけじんじゃ)は、埼玉県飯能市坂石にある神社。2012年現在、飯能市内で唯一神職が常駐する。
1894年(明治27年)、秩父郡坂石村芳延(現:飯能市坂石)の百姓庄吉の長男であった鴨下清八(かもした せいはち、文久元年6月5日(1861年7月12日) - 昭和30年(1955年)12月8日)が創建した。清八は久保新衛門、井上頼圀に師事し、国学を修めた。17歳のとき、母が危篤となり、薬、医術も効かず神を頼り御嶽教信徒となって修行、そして母の平癒を見た。清八は神徳を深く信じ、福寿山を開き秩父御嶽神社を祭祀した。
また清八は、日露戦争後の1925年(大正14年)、東郷平八郎元帥の精神を普及させようと募金し、ついに東郷平八郎元帥の銅像が完成、除幕式には、東郷元帥をはじめ、粕谷義三衆議院議長、堀内信水陸軍中将、海軍大臣代理、小笠原長生海軍中将が参列した。日中戦争が始まると、戦勝祈願したが、1945年(昭和20年)7月神託により、時の内閣総理大臣鈴木貫太郎に建白書を呈し、無条件降伏を勧告した。1955年(昭和30年)没。94歳の天寿は当時飯能市の中では最高年長者の1、2を争う歳だった。没後は清貫一誠霊神として祀られる。
東郷平八郎元帥の銅像が建ってからは秩父御嶽神社の境内は東郷公園と呼ばれている。公園内には東郷元帥像のほかに乃木希典陸軍大将銅像、日露戦争の遺物(ロシア製大砲、戦艦三笠被弾甲板)、海軍省からの記念品が点在されている。境内のモミジの紅葉も有名。
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